ハリーポッター原作者も元生活保護受給者

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原作を生活保護受給中に製作。

ハリーポッター原作者のJ・K・ローリングさんも

イギリスで生活保護を受けながら、数々の物語を書き上げた事をご存知でしょうか?

ハリー・ポッター自体も興味深いストーリーですが、

原作者である彼女のストーリーもとても興味深いものです。

シングルマザー、貧困と鬱、その中で書き上げたストーリー

1993年7月一女ジェシカを出産したが、

夫との仲は悪く、11月に家を追い出されてしまい、シングルマザーとなる、

同年12月社会保障局で生活保護と住宅手当を申請し、69ポンドの手当を得て、

サウス・ローン・プレイス七番地に引っ越した。

この家のキッチンテーブルで『賢者の石』を書き上げることになる。

1994年頃から貧困と心労のため深いうつ病になり、

「自殺も考えた」ことがあると英北部エディンバラ大学の学生誌に明かした。

この時の経験が、ハリー・ポッターシリーズに登場するディメンターのもととなった。

8月に離婚を申請、ローリングは義理の弟が買い取った

サウス・ブリッジとロイヤル・マイルの交差点にあるカフェ、

ニコルソンズでコーヒーをすすりながら原稿を書き進めていった。

1994年の暮れには秘書の仕事を見つけたが、

15ポンド以上収入があると手当から控除されてしまうためそれ以上稼げなかった。

この頃スコットランドで教職を得るため、

現代語の公立学校教員免許状(PGCE)取得のためのコースを受けた。

1995年の夏にはスコットランド教育産業局から補助金を受け取ることができた。

生活保護や補助金を使いながらもストーリーを完成させ。

生活保護受給から7年で英国勲功章(OBE)を受章

1995年から、ストーリーを出版社に提出し、

じわじわとハリーポッターが世に出る事になる。

その後の活躍ぶりは皆さんも御存知かと思いますが、

2001年、オーサー・オブ・ザ・イヤーに加えて、

児童文学への貢献を評価され

女王の公式誕生日の叙勲で英国勲功章(OBE)を受章した。

「サンデー・タイムズ」の長者番付にも彼女の名前が載るようになります。

生活保護への世間の認識の違い、日本と海外

日本は、生活保護基準を下回る所得しかない人で、

かつ預貯金などの資産がある人を除いて計算すると、

受給している人は32.1パーセント。

しかし、スウェーデンの捕捉率は82パーセント、ドイツが64.6パーセント、

フランスにいたっては91.6パーセントにものぼる。

なぜこれほどまでに、受給者数に開きが出てしまうのか?

個人的には日本で生活保護を受けることは

恥をかかないと受けられない制度になっている事はもちろん、

世間もその様な認識で見ている方が多いのが原因で、

他国でも「国からお金を貰う」ということが恥ずかしい

という思いはあるらしいのですが、

そのため海外の政府は「恥をかかなくてもいい制度にしよう」と努力している。

その一環に、生活を保護する一方で失業後も新しい仕事に就けるよう、

職業訓練や就労援助に力を入れている点がある。

ローリングが在住するイギリスの場合は、これが凄い。

たとえば歌手デビューしたいと思っている人には、

日本における福祉事務所やハローワークのような機関がバックアップし、

「どうやったらCDを作れるかとか、プロモーションをどこに頼めばいいか」

といったことまで、細かなプログラムを組んで援助していく。

日本であれば、「そんな夢みたいなこと言ってないでコンビニで働きなさい」

と返されるのがオチだろうが、イギリスではそんなことは言わない。

こうした制度のなかから『ハリー・ポッター』は生まれ、

いまではその印税で多くの税金を納め、

生活保護で助けて頂いた額の何倍もの額を国に返している。

助けが必要な時は誰にでもある。

どの様な人でも、社会で生きていれば助けが必要だと思う時は必ずあります。

もし、全く助けが必要にならず、社会生活を送っている人がいるというのであれば、

その人は、ずっと「誰か」に支えられた中で生きていて、

社会を知らない人だと思います。

もし彼女と同じ様な方が日本に居たらどうでしょう?

凄い作品を作れていたかは解りません。

目先だけを見ず、長い目で見て考えて、

助けが必要な時には、是非、周りは気にせず助けを求めて下さい。

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